洋画のレビューを主に担当してくれている、
厨川によるお勧め台詞集。
これからも順次追加していく予定です。
このページ以下の内容は、レイアウトを除いては、
(明記していない限り)厨川の責任編集です(笑)。
内容に関する感想・意見・苦情などは、厨川に転送します。
台詞 | 「待ってるぞ、エレン。」 |
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役名 | ドウェイン・ヒックス伍長 |
役者 | マイケル・ビーン |
作品 | エイリアン2完全版 |
場面 |
ラスト近く、少女を救出するためエイリアンの巣窟に乗り込むリプリーと、
負傷しリプリーを見送るしかないヒックスが、ファーストネームを名乗り合い、
別れるシーンから。 リプリー「じゃあね、ヒックス。」 ヒックス「ドウェインだ。(小さく笑い)ドウェイン。」 と続き、それに応えて名乗ったリプリーの「エレン」を受けて返す台詞。 |
解説 | 互いに意識し惹かれ合っているふたりが、愛の言葉でも抱擁でもなく、 ファーストネームを教え合うという行為で想いを交わす、 絡み合う視線と間、短い言葉だけの印象的なラブシーン。 ヒックス最後の台詞でもあり、確信犯的セクシーさで、 最強の女リプリーを攻めている。「待っているぞ」とクールに決め、 吐息のような響きの「エレン」で止めを刺した、必殺の決め台詞。 |
台詞 | 「来いよ、やってみろよ。ホゥ、ホー! イヤー! ハッ!」(馬を御すときの掛け声なので上手く表記できない) |
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役名 | 羅小虎 |
役者 | チャン・チェン |
作品 | グリーン・デスティニー |
場面 | ローを追ってきた貴族の娘イェンに、人馬一体の妙技を見せつけ、からかう、 砂漠のシーンから。 |
解説 | ホレボレする掛け声で馬を叱咤していて、音声だけでも軽快な騎乗ぶりが想像できる。 掛け声の張りと緩急、疾走感、どれもパーフェクト。男らしく張った声でも重くならず、 上空へ駆け上がるような、爽快な「馬上の掛け声」になっている。 オリジナル音声以上に、雄大な風景の広がりを体感できる声演だ。 |
台詞 | 「無駄だ。」 |
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役名 | ネオ |
役者 | キアヌ・リーブス |
作品 | マトリックス |
場面 | ネオがエージェント・スミスとの戦いの中、 マトリックス(仮想世界)のシステムを理解し、己を悟った後、 攻撃を仕掛けようと動いたエージェント・スミスを制し、放った言葉。 |
解説 | 言ってみれば「悟り」を開いた後の一言。 感情を排した短い台詞の中に、「救世主」としてのカリスマ性も感じる。 声質そのものに深いニュアンスがある、森川智之の強みだと思う。 特に美声だとは思わないが、バランスがとてもいい。 細くなく太くなく、高過ぎず低過ぎない、絶妙のバランス。 他者を拒絶しない余白のある空気感、というのだろうか、独特の深さと広がりがある。 まさに「救世主ネオ」に相応しい声。天下無敵の二枚目声じゃないかな(笑)。 |
台詞 | 「…もう一回言え。」 |
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役名 | グリフィン |
役者 | キアヌ・リーブス |
作品 | ザ・ウォッチャー |
場面 |
グリフィンが、不利な状況のFBI捜査官ジョエルに、
自分の前に跪き「ありがとう」と言うよう命じるシーンから。 (ネタバレになるので、詳しく場面を説明できない。本編でチェックを。) |
解説 |
苦々しく呟くように「ありがとう」と言ったジョエルに、再度言うように促す、
ジョエルに対する異常な執着の果てにその思いを表に出す、ある意味セクシーな一言。
オリジナルと微妙に違うトーンに聞こえ、面白いと思った。
「甘い願望」のキアヌ、「切実な渇き」の森川智之。そんなふうに聞こえる(笑)。 この作品の演技自体はそんなにお勧めでもないけれど、 吹き替えの面白さ、新たな楽しみ方を発見した台詞なのでお勧めしてみた。 役柄を挟んだふたりの役者のバトル、ずれたり重なったり、 三位一体の瞬間があったり、とても興味深い。 |
台詞 | 「僕は涙を拭いたりしない。恥じることない。(涙は)頬を飾る塩辛い真珠だ。」 |
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役名 | 繊細な少年エリオット |
役者 | ブレンダン・フレイザー |
作品 | 悪いことしましョ! |
場面 | 海辺で夕陽を見て泣いてしまい、 恋人のアリソンに「ティッシュは?」と訊かれて答えるシーンから。 |
解説 | 特にこの台詞ということではなく、エリオット少年の台詞全てをお勧めしたい。 世界一繊細な少年なので、次から次へ、くるくると目まぐるしく気分が変わり、 恋人の為に詩を朗読したかと思えば、突然、イルカを心配して歌い出し、 またまた夕陽を見ては涙ぐむ(笑)。 そんなコミカルな演技がノンストップで続き、とにかく楽しい。 |
台詞 | 「もう終わりだ、道に、迷ったあぁ〜。あ〜僕らマジに超ヤバイよ。どおぉ〜しよう〜〜。」 |
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役名 | ヴィック |
役者 | 親指(笑) |
作品 | 親指ブレアサム |
場面 | ストレッシー、ジッシュ、ヴィックの3人が森の中で道に迷い、頼みの地図も紛失。 臆病なヴィックがパニックになり、早口で叫び出すシーンから。 |
解説 | 一度聴いたら忘れられないお茶目な台詞回しで、 長く伸ばした語尾(〜)が、歌っているかのようなイントネーション。 自然に滲み出るとぼけた無邪気さも、森川智之らしい。 ヴィックの表情にもよく合っていて、日本語を喋っているとしか思えない、 絶妙な吹き替えになっている。 |
台詞 | 「体中のあらゆる細胞が、他者との触れ合いを求めている。」 |
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役名 | 小説家エリオット |
役者 | ブレンダン・フレイザー |
作品 | 悪いことしましョ! |
場面 | 知的で雄弁、ハンサムな小説家エリオットが、 パーティーで一目惚れした女性アリソンを口説くシーンから。 |
解説 |
「体中の」から始まり、小さな無数の触覚小体、快感をもたらす物質云々と、
カルトな単語を駆使した口説き文句が続く。森川智之の得意分野だけに余裕の演技。
セクシーな二枚目悩殺声と絶妙の間で、耳元でささやくように愛(?)を語ってくれる。 少々、マニアックな口説き文句ではあるけれど、森川智之の美声と、 二枚目全開の演技が堪能できる。 これほど、怖れを知らない二枚目演技も珍しいのでは…素晴らしい。(笑) |