森川智之プライベート・コレクション
速水奨 30th anniversary in summer「Birthday Party 2010〜8月の奇跡〜」
- 速水奨 30th anniversary in summer「Birthday Party 2010〜8月の奇跡〜」
- 日時: 2010/8/29(日) 11:15〜14:15
- 場所: BATUR東京 (東京・東新宿)
- 主催: SHOW UP(速水奨ファンクラブ)
- 出演: 速水奨
- ゲスト: 堀内賢雄、森川智之
- ●タイムテーブル
10:30〜 | 入場(お出迎え)、写真撮影(20人程度で集合写真) |
11:15〜11:25 | オープニング〜乾杯 |
11:20〜12:00 | 食事 |
12:00〜12:40 | ショー(生台詞、ライヴヒストリー、質問コーナー) |
12:40〜13:00 | プレゼント手渡し、休憩(デザート) |
13:00〜13:40 | ゲストコーナー |
13:40〜14:15 | ライヴ |
14:15〜 | 退場(お見送り) |
- 写真撮影と乾杯では、速水さんは、金糸の入った豪華な浴衣姿。
乾杯のときには、大きなケーキが運ばれ、参加者全員で「ハッピーバースデー」。
このバースデーケーキは、後でデザートとして参加者に供された。
食事はブランチ(速水さん曰く「ひる昼食」、それじゃランチですがな)で、
オードブル、ローストビーフ、チキン、お寿司、などの軽食。とても美味。
飲み物はアルコール・ノンアルコールとも、オーダーに応じて作ってくれた。
もちろんお代わり自由。
カクテルを傾けながら、ショーやライヴを楽しむ、という形。
ショーで現れた速水さんは、大きな花柄のシャツに着替えている。
今までに速水さんが演じたさまざまなキャラでの生台詞の披露の後、
貴重な資料映像から、速水さんのライヴの歴史を振り返る7分間。
そして、入場時に参加者が提出した質問に、速水さんが答えるコーナー。
今回のタイトルをもじり、「8月の貴石」と名付けられた、
レッドメノウとクラッククォーツのブレスレットが、
参加者全員に参加記念品として渡される。
もちろん、速水さんが席を回って、ひとりひとりに手渡し。
それから休憩へ。この間に、参加者たちは、デザートを楽しむ。
ショーの再開後、「ここからは大人の時間」というだけあり、速水さんも、
大きなコサージュを付けたアダルトなスーツ姿に変身している。
ゲストトークの後、ゲストを送り出してから、ライヴに。
その後息つく暇もなく、参加者の退場をひとりずつ握手でお見送り。
入り口で入場者のお出迎えと写真撮影を行き来したり、
席を回って記念品を手渡ししたり、ゲストやキーボーディストを案内したり、
最後は参加者に先んじて出口にスタンバイしてお見送りをしたり、と、
たぶん休む暇もないくらい、あちこち飛び回っていたのではないだろうか。
その場で販売していた写真集は直筆サイン入りで(帰りまでに用意しておく、
という形だった模様)、たぶん、我々が食事している間も、
ずっとサインしていてくれたのだろう。
いつも涼しげな表情のように思えるが、実際近くで言葉を交わしてみると、
汗びっしょりだったことに軽く感動を覚えた。でも、物腰柔らかに、
やさしくあたたかい言葉を参加者にかけている様子は、全然そんなことを思わせない、
やはり徹頭徹尾「速水奨」だったことも、さらに感動的だった。
参加者は全部で150名足らず。ひとりひとりにまで気持ちの行き届いた、
とてもアットホームなパーティだった。
- ●ゲストコーナー
- ここでは、ゲストコーナーのみレポートする。
会場は結婚披露宴に使われるところで、入り口近くには、
上の控え室から直接入って来られる階段がある。
たぶん新郎新婦がここから入場するんだろうな、という感じの階段で、
速水さんもゲストも、登場はここから。階段はステージに対して下手側端にあるので、
階段を降りるとそのまま客席の下手側を通り、下手袖からステージに上がる。
速水さんの「すごく大人な人たち」という紹介で、賢雄さんに続いて、
森川さんも、カサブランカと赤いバラの大きな花束を持って登場。
森川さんの衣装は、シルバーに広い幅で黒の縦ストライプが入った長袖シャツ、
袖は肘のあたりまでまくり上げている。襟にはキラキラ光る石の入ったピン、
シャツの裾はアウト。黒のペスト、前が二重になっている。上が黒無地、
下側はチャコールグレー系のストライプ。左ポケットに飾りチェーン。
黒の細いネクタイ。ペンダントは見えない。黒のブーツカットパンツ、黒の靴。
右手首にバングル、左手首には黒のベルトの腕時計。黒縁眼鏡。
速水さんは黒のスーツ、賢雄さんは白のスーツだったのだが、ひとりだけ、
ゴージャスとはいえ、かなり若い格好。思わず、若さを強調してる?、
と思ってしまったほど(笑)。トークでも終始、「後輩キャラ」を貫いていた。
年代的にも他のふたりとはひと世代違うので、実際後輩なわけだが、
そこここにちょっと甘えている感じもあり、可愛がられている様子も見えて、
とても微笑ましかった。
持ってきた花束を、「ふたりから」と言いながら森川さんから速水さんに渡す。
それぞれプレゼントも持ってきていて、賢雄さんからは、お洒落な鏡。
森川さんからは、なんと、「おまえら本」。でもそれだけでは、とのことで、
森川「先ほど自宅で、ビューティはやこの写真を引き伸ばしてきました。」
おまえら本と同じぐらいの大きさだったから、A4ぐらいか。
はやこのアップを大きく引き伸ばして、額縁のような写真立てにいれたものを。
堀内「綺麗ですね。」
森川「けんことは大違いですよ。おまえら史上でいちばん美しいんです。」
椅子に座ってトークをする3人。ステージでふたりを出迎えた速水さん、
先にステージに上がった賢雄さん、いちばん若い(!!)森川さん、の順で上手から。
速水「この3人って、意外なほど一緒の仕事ないんだよ。」
堀内「断ってますからね。」(←表情も変えずに言うところが(笑))
速水さんが挙げた共演作は、「アンジェリーク」「銀英伝」「炎の蜃気楼」「BLEACH」。
でも同時には出ていない作品も。
堀内「別に、競合してるわけではないですよね。」
速水「してます、あなたと私は。(森川さんに)してますよね?」
森川「うーん、今はあれですけど…。」
堀内「俺が二枚目やめたみたいじゃないか。速水さんも森川くんもレベルが高いから、
違う路線を目指そうとすると、三枚目になるんだよ。」
森川「僕がデビューしたときにはおふたりとも第一線で活躍されてて、
カッコいいなと思ってたから、同じ二枚目路線だな、というイメージはあります。」
堀内「森川くんとの共演は?」
速水「いちばん古いのは、『天翔凰』かな。」
森川「資料にはなかったけど、『ぼくの地球を守って』『KEY THE METAL IDOL』。」
速水「ああ。僕が65歳の。」
森川「速水さんがロマンスグレーのしわだらけの役やってて、びっくりしました。
どんなおじいさんをやるのかな、と思ったら、変わりませんでしたね。」
速水「一生懸命変えたつもりだったんだけどね。」
そして、質問コーナーへ。入場時に提出した参加者からの質問に答えていく。
- 速水さんが、昔から変わらない、昔とは変わったな、と思うところ
- 堀内「変わらないよね。体型も声も生き方も。」
森川「全然変わりません。」
速水「声は変わりましたよ。新人の頃は、森川さん、もっと高かった。」
森川「高いですね。未だにやってますけど。」
速水「今は低いでしょ。」
森川「低いのも出るようになりました。
僕は、第一印象が怖いって言われたんで、ニコニコするようにしてました。」
堀内「え、怖いって、森川が? それはなかったね。」
森川「注意を受けたんで、スタジオ来るときはいつもヘラヘラしてました。」
速水「確かに昔は、もっとストイックな感じだったね。」
森川「今は、トロンとしてます。」
ここまできて、自分の話をする場ではない、と気付いた森川さん。
森川「僕の話はいいんだ。速水さんは、ドクターと出会ってから変わりましたね。」
堀内「ああ、そう。人を笑わしたりすることって、やりませんでしたからね。」
速水「照れがあったんでしょうね。一枚脱げたっていうか。
これからもっと脱ぎたいと思います。」
- 速水さんの行きつけの店で、賢雄さんが大騒ぎをして行けなくなった話を詳しく
- 堀内「あれは俺だけが騒いだんじゃないですからね。」
- また、酔いつぶれた賢雄さんを森川さんが抱えてタクシーに乗せたのは本当ですか
- 森川「抱えたんじゃなくて、おんぶしたんです。」
堀内「すべて本当です。でも、ひとりで騒いだんじゃないからね。」
バカラのアンティークグラスを割ってしまい、思わず「そんなバカラ」と言った自分に、
「冗談言ってるときじゃないと思わない?」と今さらツッコむ賢雄さん。
堀内「後日、菓子折持って謝りに行ってくれたんだよ。」
森川「速水さんが、謝りに行ったんですか?」
速水「僕がボトルキープしてた店だからね。」
堀内「森川くんに抱えられたときも、ちょっとハード過ぎて体調よくなくて。
森川がマネージャーに連絡してくれて、僕がタクシーに乗せるんで、って。」
森川「階段が急だったんで、おんぶしたんです。」
堀内「やさしいんですよ。僕は帰りたくなかったんだけど。で、タクシーの運転手に、
どちらまでって訊かれて、焼酎のお湯わり、梅干しも入れてね、って。」
森川「タクシーの運転手さんは、お客さん選べませんからね。
あーあ、って思ったでしょうね。」
- 今まででいちばん受けた速水さんに関する嘘は何ですか
- 堀内「嘘はいっぱいありますよ。いちばん受けたのは、
ステーキハウスで、焼き方は、って言われて、僕はウェルカムで、って。
でも、奨ちゃんがそんなこと言うなんて、あり得ないよ。」
他にも、焼き鳥屋で「バードお願いします」と言ったらバドワイザーが、など。
森川「なるほどね。」
堀内「全部嘘です。ごめんなさい。」
森川「速水さんの場合、焼き鳥屋さんに行くこと自体がおかしいですよね。」
速水「おかしくないよ。」
森川「イメージ的にないんですよ。」
- NGを出す速水さんって、どんな感じになるんですか
- 堀内「(即座に)あんまり見たことない。」
森川「ないですね。」
速水「知らなかったでしょ。僕だけ先に録ってあるから、口パク。」
堀内「そっちのほうが難しいじゃないですか。」
森川「速水さんがトチったときも、全然関係ないスタッフが謝ってるよね。
絵がなくてすいません、とか。」
速水「台本の字が悪い、って言ったことある。(笑)」
森川「賢雄さんだってトチらないですよね。台本、全然チェックしてないのに。」
速水「(森川さんに)あなたじゃない? 全然チェックしてないでしょ?」
森川「いやいやいや、僕はちゃんとしてますよ。」
堀内「してないでしょ。」
森川「怖いなあ、この先輩方は。してます、してます。」
堀内「誰かが、あなたが忘れていった台本、あなたのかどうかわからなかった、
って言ってたよ。チェックしてないから、使ってない台本かと思ったって。」
森川「そんなこと言うと、言っちゃいますよ。」
堀内「(笑)やめてください。」
- 「S.S.D.S.」のゲストに呼ばれたときの気持ち
- 堀内「僕は自分で出してくれって言いました。なんで呼ばれないんだ、って。」
森川「同期の人を自分の作品に出すって、なんかあります? 恥ずかしいとか。」
速水「無理をきいてくれるかな、とは思ったね。」
堀内「だから、何でもやるでしょ。」
森川「前に、ずっとひとりでしゃべってたことありましたね。
僕たちはずっと立ってるだけでした。」
堀内「あれは、いじめですよ。」
速水「でも、台本3ページぐらいですから。」
堀内「けっこう間違えて読んでましたけど、あまりトチってはいないですよ。」
速水「でも、オチをひとつ間違えられました。」
堀内「あれは、俺の人生に於ける大失敗です。」
森川「(笑)オチは大切ですよね。」
速水「森川さんなんか、最初はドイツ語から入ってるから。」
森川「たいへんでした。それよりも僕は、ドクターとのかかわりは、
檜山と、としこのぶこでお邪魔してからのお付き合いなんで。」
速水「あれがあったから、書こうかなと思ったんですよ。」
森川「うれしいです。」
- 堀内さんは昨年、浴衣でデュエットしたときの裏話を
- 賢雄さんは、速水さんの服をよく借りるらしい。速水さんのライヴに出たときも、
速水さんのスーツを着てたとか。ということを、森川さんが知っている!!(笑)
堀内「あのスーツ、俺ぴったりだから、持って帰っていいよ、
って言ってくれるかと思ったら、やっぱり返さないといけないんだよね。」
浴衣も速水さんが用意したもの。でも、下駄は自分で買ってね、だったらしい。
堀内「浴衣は気持ちよかったね。男ふたりで。」
森川「また、ふたりが似合うんですよ。」
堀内「見てもいないのくせに。」(←いいツッコミだ(笑))
森川「いや、たぶん似合う。」
堀内「たぶん(笑)。」
森川「絶対似合ってます。」
速水「堀内さんは、歌の間があったんで、ゆっくり着替えられたんだけど、
僕は自分の歌のすぐ次だったから、楽屋まで服脱ぎながら走りました。」
堀内「そう。走りながらどんどん脱いでいくんだよ。脱皮、みたいな。」
森川「(笑)特技ですね。」
- 森川さんは速水さんをゲストに呼んだとき、ゲストで呼ばれたときの裏話
- 森川「うれしかったです。僕、速水さんのファンですから、
最初からライヴに招待していただいて、ずっと観させていただいてて。」
速水「ラフォーレの頃からね。ステージから頭が見えるんだよ。」
森川「黄色いから(←当時は金髪にしてた)。
カッコいいな、俺もあんなにカッコよくなりたいな、って思ってました。」
- 速水さんのキャラで、自分で演じてみたいキャラ
- 速水「キャラ、わかんないでしょ。」
森川「僕は、速水さん自身を演じてみたい。」
堀内「ああ、面白いかもね。」
森川「朝起きて、ガウン着てカーテン開けて、volvic飲んで。」
速水「朝、5時半でいい?」
森川「僕は朝は大丈夫です。」
堀内「朝食はクロワッサン?」
森川「いいですね。目玉焼きじゃなくて、ポーチドエッグ。猫の頭をなでながら。」
堀内「それもペルシャ猫だよ。」
森川「ペルシャ猫にもちょっとエッグをあげるんです。
速水さんとは付き合い長いんですけど、見えないところがあって。
そんなイメージ。」
速水さんは後で、ガウンも着ないし朝食にクロワッサンも食べない、と。(笑)
堀内「昔、番組の打ち上げで、喧嘩が始まっちゃったんだよ。そしたら速水奨、
テーブルをバンと叩いて、やめたまえ君たち、僕は喧嘩は大嫌いなんだ、って言って、
颯爽と帰った。その後噂で、店の前に白馬を置いてあったって。」
森川「さすがですね。」
速水「○○って店。」
森川「わかります。あの店の前に白馬を止めてたんですか?」
速水「ちょっと迷惑だね。」
森川「人、通れないですよ。」
速水「心残りは、あのとき会費払ったっけかな。」
堀内「あれは俺が立て替えました。(笑)そんなわけないでしょ。
30年ぐらい前のことですよ。いろんな思い出ありますね。」
速水「まだ半ばですよ、人生も僕たちの付き合いも。10年後20年後、
堀内さんは、ケンユウオフィスの会長になって、ご子息が継いでるんです。」
堀内「決めたんですか、もう。」
速水「森川さんは、森川コンツェルンで、この業界を牛耳ってる。」
森川「コンツェルン。犬の頭をなでながら?」(←やっぱ犬なんだ…)
堀内「いや、檜山の頭かもしれない。」
森川「(笑)檜山の…。ぶっとばされますよ。ふざけんな、って言われます。」
速水「檜山の頭? ずっとそばにいて、耳が痛くなってるんじゃない?」
- 堀内「呼んでいただいて、ありがとうございます。
森川とこないだスタジオで会って、うれしいな、っていう話をしてました。」
速水「堀内さんとは、誕生日も近いしね。」(←月をまたがるが3日違い)
森川「おふたりとも8月ですか?」
堀内「俺は7月。」
森川「あ、そうだ。8月はうちの檜山でした。」
「うちの」と「檜山」の間に省略したのは何でしょうか、森川さん。(笑)
堀内「檜山。あなたに頭をなでられてる。」(←賢雄さんにとっては既成事実)
森川「誕生日おめでとう、ってメール打ったら、返事来ないんですけど。」
速水「11月に『S.S.D.S.』があるんで。ひとり4ページずつぐらいですか?」
堀内「いやいやいや。」
森川「賢雄さんに。」
速水「わかりました。賢雄さんに、8ページ。」
森川「だいぶ涼しくなってる頃なんで、そんなに汗かかずにいけると思います。」
速水「今日は本当にありがとうございました。」
堀内「みなさん、これからも速水をよろしくお願いします。」
森川「本当に、おめでとうございます。」
賢雄さんのこの挨拶には胸が熱くなった。本当に素敵な友人なんだなあ、と。
客席を通って後ろ扉からハケるふたりを、速水さんが案内して一緒にハケる。
最後の最後まで、速水さんの優雅さと、賢雄さんの大きな人間性と、
森川さんの一歩引いた可愛さを堪能させてもらった40分だった。
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