●会場、入り口などに届けられていたスタンドフラワーの贈り主は、
アーツビジョン、佐々木望、緒方恵美、
ラジオたんぱデジタルたんぱ(名前は失念した)、他。
ラジオたんぱは、「銀河パトロールレンズマン」の関係か?
2日目の土曜日、昼の公演の前にもうひとつ追加。
宛先は「品川剛社長・ミッキー渋谷さん江」、
贈り主は「パンゲアミュージックプロダクション社員一同」。
スタッフと話したところ、初日を見たファンが贈ってくれたらしい、とのこと。
満天側はあずかり知らぬ話で、なかなか面白い客だと思いました。
と、他人事のように書いているけれど、実はこの贈り主は鈴の友人。
鈴もちょっと荷担しましたが、アイディアと実行はほとんどその友人のものです。
鈴は、大塚の街を一緒に花屋を求めて彷徨ったくらいかなあ。
急に思いついて記憶だけで贈ったので、実は「パンゲアレコード」だったことが、
2回目の公演を見て判明。ちょっと残念だったけど、ま、いいか。
●会場に届けられたスタンドフラワーの花は、楽の観客に配られました。
鈴もいただいて参りました。
そうすることが多いのかどうか、鈴は知りませんが、
とてもあたたかい気持ちになりました。
なんとなく、「自分がその場にいた」ということを実感できたというか。
お花って、素晴らしいものですね。
●大塚ジェルスホールは、ぴあホールmapによれば、客席数120のスペース。
といっても備え付けの椅子があるわけではなく、舞台と、
段差のついたフロアにパイプ椅子を並べた客席。
パイプ椅子が並ぶのは客席の3/4くらいで、いちばん舞台に近い段には、
20cmくらいの高さのベンチが出され、それに座るようにしていました。
最初は1列だったのが、混んで席が足りなくなって来ると、
最前列のベンチの前にもう1列、といった形でベンチが出され、
都合3列になったときには、最前列は足を舞台の上に乗せたいくらい。
最前列は、本当は足が投げ出せて楽なはずなんですけどね〜。
でも、とにかく近い。
演じている役者さんの足首をいきなりつかんでみたい誘惑も。(笑)
●初日は超満員。どれくらい集まるかスタッフにも読めていなかったようで、
結局開演が20分ほど遅れてしまいました。
でも、翌日からどんどん手際がよくなりましたね。
「ちょー空いているのでお得」とスタッフに言われていた土曜の昼も、
けっこう入っていましたし、土曜の夜は席を追加したりしていました。
最終日は、前日のうちにチケットはソールドアウト、当日券はなし。
昼はまだ多少余裕がありましたが、夜はまた満席でした。立見も出ていた模様。
●開演前のアナウンスは、森川座長と檜山修之の掛け合い。
右のスピーカから森川座長、左のスピーカから檜山修之。
開演直前のアナウンスと客出しのアナウンスは、森川座長。
いずれも録音。(と思われる。客出しは確実に)
●脚本があって、役に合う役者を選んだのか?
だいたいのイメージから役者を決めて、その人に合わせて脚本を書いたのだろうか?
今度機会があったら、訊いてみたいと思いました。
あまりにもみんな役にぴったりだったので。
●主人公の名前が大塚。ちゃんとホールのある場所だったんですね。
大久保は中央線で、山の手線は新大久保だ、とか、
なぜ馬場じゃなくて高田のほうなんだ、とか、
赤羽は山の手線じゃないだろう、とか、
山の手アパートだから、大家さんの名字は山の手でオッケー?、とか、
そんなことは考えてはいけないのだろうか。(爆)
さすがにパンゲア、なんて駅は、ない。なぜこれだけ大陸の名前なんだ?
あ、ちなみに、ミッキーは「しぶたに」です。
文字に書いただけでは、ここもヒネってあることに気づかれないかもしれない。
●あれ、みなさん、自前なんでしょうか? (笑)
●駅前でキャンペーン中の卓也の前に現れるミッキー渋谷。
黒いハイネック、白いロングコートに白いズボンだが、
黒のハイネックはどこかで見たことがあるような気がするからいいとして(笑)、
あの白いコートはいったいどこのブランドだろう。
ルナ・マティーノあたりだったら、ものすごく納得するデザインでした。
ラグランスリーブでないこととベルトの作りが、
ルナの今までのコートのイメージとちょっと違うかも、とは思いましたが。
派手な金のバックルが何とも。
さらに、赤いマフラー。2回目までは、首にかけてたらしていただけだけど、
3回目以降は前で結び、そのうえ、ミッキーマウスのワッペンが付きました。
なかなか可愛かった。
●卓也と涼子のアパートに現れる品川剛。
2回目までは紺のカーディガンの前を開けていたけれど、
3回目以降はずいぶん上まできっちりボタンをとめていました。
何があったのかなあ。
●品川剛社長。ちゃんと嫌味ったらしく、
マフラーについたサンローランのマークを強調するように結んでいました。
あのクロコダイルの靴は、本物でしょうか、型押しでしょうか? (笑)
●最初に出て来たときの高田、クリーム色の派手なミニタイトのスーツだが、
スカートの裾から裏地が覗いている。
これも演出なんだろうなあ、格好は派手にしているけど、
こういうところが抜けている「おばさん」だということをこれで表現しているんだ、
と思って、アンケートにそう書いたら、次の回から直ってしまっていました。
演出じゃなかったのか。
●高田がテレクラにはまった奥さんの話をするシーン、
大家の「アムロって?」に、大久保が「ガンダムのことですよ、大家さん」と答えるが、
2回目のみ「ガンダム」じゃなくて「鉄腕アムロ」だった。
「ガンダム」のほうが面白いと思ったら、3回目以降は全部「ガンダム」だった(笑)。
同じように感じた人が、多数いたに違いない。
●涼子に「目黒さんでしょ」と言い当てられた目黒の、
「いやん。どきどき。どこでサイコメトリーされちゃったのかしら」の台詞。
psychometry n. [U] 1 [心]精神測定(学)。 2 探魂法: ある物体に触れて、
それと関係のある人物についての事実を見抜く超自然的な能力。
小学館プログレッシブ英和中辞典より。
森川の天ぷら | 時価 |
檜山の沖漬け | 時価 |
川岸の活造り | 七八〇円 |
平川の一夜干し | 四八〇円 |
増田のひたし | 四八〇円 |
カーテンコールにて。
●楽の公演でのみ、次回公演の告知。
1998年7月3日〜5日、ジェルスホール(今公演と同じ)が決定した、というところで、
平川(卓也役)「檜山さん、また友情出演を」
檜山「(森川座長に)おい、頼むよ」
森川「ま、打ち上げのときに」
平川「(客席に)次にはメンバーになっているかもしれません」
●ミッキー渋谷の新曲「問答無用」は、
檜山修之のオリジナルアルバム「諸行無常」収録の曲です。
気に入った方は、コレクションリスト(AUDIO・オリジナルアルバム)をご参考に。(笑)
●森川さんが歌ったのは、アカペラで「とら猫のビンゴ」の替え歌を1フレーズ。
卓也をからかうために、卓也と涼子の送別会のときに歌ったものを口ずさんだ、
というもの。ほんのちょっとだけだけど、歌が聴けてうれしかった。
●2回目の公演で、「ふれあい」を歌うかんちゃん(神田)に、客席から小さな花束が。
足元に落ちた花束に気がついた彼は、それをちゃんと拾い上げて、
アドリブに使っていました。ナイスでした。
カーテンコールにも客出しにも持っていた、ということは、
けっこう喜んでもらえたのかな。
あ、鈴じゃありません(笑)。でも、鈴の友だちです(爆)。
川岸さん、満天の方、もし舞台や演技を損ねてしまっていたらごめんなさい。
でも、そういうアクシデント(?)があって、その場でアドリブが入るのも、
なかなか楽しいと思いました。客席と舞台との近さ、ですね。
●「宝石だらけのウエディングドレス、着させてあげられるよ」という台詞が、
とても印象に残っている。
この「着させてあげられるよ」の言葉遣いがどういう意図を持ったものだったのか、
推察するしかないが、これで使役動詞と「あげる」という補助動詞の役割について、
友人とひとしきり議論してしまった。(笑)
「着させてあげれる」でないのはとても喜ばしいことだ、ということでいいとして、
なぜ「着させてあげられる」で「着せてあげられる」でないのか、というのを、
発言者と、「着る」動作主と、着ることを「希望する」者の意志の関係、
というところまで考えたんだけど。
送り手側にそこまでの深い意図があったのかどうかは不明。(苦笑)
この台詞を選んだのは、脚本家なのか、演出家なのか、演じた森川さんなのか?
「CAGE」という短いドラマで、シナリオにあった「もうここにはいれない」
(ここに入れない、ではない。ら抜き言葉である)という台詞を、
実際には子安武人が「もうここにはいられない」と言っていることに気がついて以来の、
「なんとなく考えさせられる台詞」でした。
え? そんな細かいことにこだわるな? ごもっとも。
●最後、看護婦が卓也に様態を知らせに来るシーンで、
台詞がなかったことに感動しました。台詞はなかったけど、
でも何を言っているのか、どう感じているのかがはっきりわかる。
役者の表情や動きと場の雰囲気だけで、どんな話が展開されているか、
何が表現したかったのかがわかる。
クライマックスにふさわしい、素敵なシーンでした。
●説明は多くないのに、前後関係や背景がしっかりわかる。
「ストーリーを理解するための努力」の必要がなく、
ひとつひとつのエピソードが流れ込んで来る。
適度な笑いがテンポをよくして、飽きさせず、話の展開をスムーズにしている。
全体として、とてもしっかりした構成と脚本だ、と思いました。
●日常、身近なことをテーマや題材に描いているので、話もとてもわかりやすい。
ストーリーもある意味ベタベタで、お約束、というか、
でも却って安心して見ていられるので、そのほうがいいのかも。
ただ、「子供のいる女は最高のティアラをつけた女王様」
「女は誰でも女王様になれるってわけね」という台詞を聞きながら、
女とは子供を産むもの、子供を産まない女は一人前ではない、
と言われているような気持ちになりました。
これは、「女は結婚して家庭に入るもの」というのと同じ、
ジェンダーロールの押しつけを感じさせられます。
でも、「それが」言いたかったわけではない、と思い直して、
あまりこの点についてはこだわらないことにしたんだけれど。
●気持ちを台詞で語らせるのではなく、何気ない表情の変化や、
ぽろっとこぼれたひとことから、この人はこう考えているんだな、
ということを観客に想像させる余地を残している。
言葉で語らない、ということが、意味不明の思わせぶりではなく、
ちゃんとイメージできる。
こういう、「受け取り手自身がイメージできる」作品は、大好きです。
●舞台なんだけど、なんとなく映画を見ているような気分にさせられました。
舞台での表現手法とかはよくわからないのですが。
少なくともこれは、鈴にしてみれば誉め言葉です。
●とりあえず5回通して観て、
いちばん舞台の上も客席も雰囲気がよかったと思ったのは4回目だったかな。
とにかく、回を重ねるごとに、どんどん役者はやわらかくなって行くし、
演技やギャグもはじけて来るし、会場ものりやすくなって行きました。
初日は、ちょっと固かったようですね。ハネた後の役者やスタッフの表情も、
ずいぶん固かったと感じました。2回目の公演の後、出口でみなさんに挨拶しながら、
「昨日と全然表情が違う」と思いましたもの。
5回観ても全然飽きなくて、とても面白かった。
2時間の公演なのに、全然長さを感じさせませんでしたね。テンポもいいし。
●相手変われど主変わらず。
一緒に行った友だちはみんな違う人たちだけど(ひとりで行った回は結局なかった)、
鈴はいつも鈴(苦笑)。
それも、一緒に行った友だちがそれぞれ、
「せっかくだから最前列で見ようよ」と言うので、
結局5回のうち3回も最前列で見るハメに。
もうちょっと全体が見える席で見たいよー、と思ったことでした。
いつもいつも靴と膝ばかり目に入るのも悲しいものが。
熱演を身近に感じられたのはよかったんですけど。
それより、いつもいつも同じ人間が目の前にいる役者さんのほうに、
申し訳なかったなあ、と。
最後の日の2回は断固として最前列は拒否しました。(笑)
●檜山さんって、アニメを見ない鈴には、
「とっても優しいしゃべり方をする人」というイメージしかなかったのですが、
やっぱり役者なんだなあ、と思いました。檜山さん、失礼。当たり前ですよね。
森川さんを見ていて思ったのは、「とっても声の役者だ」ということ。
若いときと、社長になったときとでは全然声が違うし、
目をつぶっていてもどんな表情をしているのか想像できるような、
そんなしゃべり方でした。せっかく近くで森川さんを見られるんだから、
もったいなくて目をつぶるなんてできませんけど。(笑)
小さな声でも、ぼそっとつぶやいても、大声でどなっても、
台詞というのは内容を伝えないと意味がないわけで、
やっぱりプロなんですねぇ。
●とにかくスタッフがとても親切。
鈴はこういう芝居にはほとんど行ったことがないのですが、
どこでもそういうものなのでしょうか。
とてもアットホームで、けっこうずうずうしいことも言ったような気もするんだけど、
とてもよくしていただいて、居心地よく見せていただきました。
どうもありがとう。