森川智之プライベート・コレクション

「森川智之20周年記念ディナーショー
〜冬の陽の暖かさに包まれて〜」夜公演


「森川智之20周年記念ディナーショー〜冬の陽の暖かさに包まれて〜」
日時: 2007年1月28日(日) 17:00〜21:00/ショータイム:18:35〜21:00
場所: 赤坂プリンスホテルクリスタルパレス(東京・赤坂)
出演: 森川智之
ゲスト: 大仁田厚、三木眞一郎
バンドメンバー: 広瀬充寿、JUMMY前田、まっちゃん、ツボちゃん

レポートする気満々で、会場まで行った。でも、森川さんの顔を見ていたら、 レポートのことは考えたくないな、と思ってしまった。そして、終わってみたら、 レポートなぞ書けない、ということに気付いてしまった。
いっぱいいろんな気持ちがわき起こったけれど、どれひとつとして言葉にできない。 終演後、ばったり会って挨拶した顔見知りのスタッフさんに、どうでしたか、 と訊かれたけれど、結局何も答えられなかった。 「おめでとう」と「ありがとう」。このふたつの言葉にしかならない。
というわけで、申し訳ないけど、きちんとしたレポートは書けません。ところどころ、 ちょこっとだけ感想入れるので、報告のみで勘弁してください。


    ホテルスタッフはもちろん、迎えてくれるお馴染みのスタッフさんたちも、 全員フォーマルなスーツ姿。観客も、いつもよりちょっと背伸びした雰囲気。
    会場に入ると、テーブルの間のあちこちに制服姿の給仕さんが立っていて、 目を配っている。 案内目的もあるのだろうが、掛けようとしたらいつの間にやら近寄ってきて、 すかさず椅子を引いてくれた。始まる前から背筋が伸びる心地良さ。

    開始は予定ぴったりの17:00。席について、スパークリングワインが注がれ、 待っているところに、バンドメンバーに続いて、森川さん登場。
    衣装は、真っ白のサテン地のスーツ、白の革靴。 インナーは黒にシルバーのラインストーンかなんかでキラキラした、ベスト? Vネックのような襟ぐりで、前に合わせがあったように思うんだけど、見間違いかも。 それと、袖口から何も見えなかったので、ベストではないか、と思った次第。 太いチェーンの先に大きなクロスのペンダントトップ。眼鏡等はなし。 そして、真っ白に黒のリボンのホンブルグ・ハットを左手に、 胸に当てるようにして持っている。 なかなかよい立ち姿だったが、曲が始まってなければ、 「カサブランカ・ダンディ」でも歌い始めるんじゃないか、と、思ったことだろう。 いや、帽子は「勝手にしやがれ」なんだが、なんとなく。でもそれなら、 もう2回りぐらい頑張らないと(爆)。ちなみに帽子は、そのまま舞台袖へ。

  1. 「炎の十字架〜ブラッディクロス〜」(セイント・ビースト)

    これから始まるディナーの、メニューの説明も森川さんが担当する。 メニューには、アクセルくんが選んだということで、かわいい命名が。
    スープの「壺」については、「これだけの数、見つけたんだよ。すごいね」 「アクセルは、昼間家でひとりだから、時間だけはたくさんあるから」。
    「アクプリカフェ」は「赤プリ」にかけたらしいが、会場からは微かな笑いが漏れる。 「すごい考えたのに」としゅんとする森川さん。かわいい。 けど、賢雄さんの「友の会」で、もっと磨きをかけてください。いや、逆効果か!?

    乾杯用にスパークリングワイン、食事用に白ワインと赤ワインが饗されるが、 それ以外にも、ソフトドリンクと、スペシャルカクテルが用意されている。 アルコール入りの「アクセルの誘惑」(透明な薄い青色、 たぶんブルーキュラソーだと思うが、かなり甘かった)と、 ノンアルコールの「アクセルのおさんぽ」(不透明な赤色、 飲まなかったので味は不明)。
    全員で乾杯のとき、森川さんに届けられたのは「アクセルのおさんぽ」。 いくら夜の部とはいえ、ショータイムの前にアルコールってわけにもいかないか。

    全員で乾杯の後、ディナー開始。 その間に森川さんは、テーブルをひとつずつ回りながら、ひとりひとりと乾杯していく。 デザートまでたどり着いたのは、18:15頃。 森川さんのテーブル回りも、そのあたりにやっと終わった模様。

    食事はとてもおいしかった。女性向けの量と味付け。全体的にあっさりしたソースだが、 しっかりとした味付けで、魚も肉も、パンでソースを堪能してしまった。 男性には物足りなかったかもしれないが、これがもっとガンガンにくると、 メインディッシュにたどり着く前に玉砕する人も多くなるのがフランス料理。
    例えば、壺のスープ。こういうパイ包みのスープは、クリームスープの場合が多いが、 今回はコンソメ。これがクリームスープだったら、玉砕の可能性が一気にアップ。 メインディッシュのステーキも、メニュー紹介のときに森川さんが、 「アクセルくんだったらぺろっと」と言っていたが、 これが「アクセルくんでもガッツリ」のサーロインステーキだったりしたら、 それこそ玉砕かと(笑)。
    そして、何と言っても特筆すべきはデザート。 チョコレートムースの上にラズベリームースが乗っているのだが、その上に、 「祝20周年」と書いたチョコレートのプレート(もちろん食べられる)が乗っているのである。 ものすごくかわいい。 すべて1枚1枚、シェフが手書きしてくれたそうだ。1200枚以上。すごい。

    ショーの開始は、18:35。曲の間にMCをはさみながら進行する。
    衣装は、真っ赤なスーツ、黒の地模様が入ったウイングカラーのシャツ、 シャツと同じ生地のポケットチーフ、黒い靴。 太いチェーンに大きなクロスのペンダントと、少し長めのチェーンの重ねづけ。 薄い色のサングラスをかけている。
    MCの内容は、そんなに新しいことはない。特にネタ披露(笑)があるわけでもないし。 初めての仕事で蕎麦屋の出前に挨拶した話とか、 長いファンなら聞いたことのある話が多かったが、20年を振り返るショーなんだから、 別にそれでもかまわないか。
    メドレーを除いて、曲と曲の間には必ずMCが入ったので、トークの量は多い。 ちょこちょこと細かく、いろんな心情のわかる話が聴けて、興味深かった。

  2. 「Blue Haze」(蒼の封印)

  3. 「Last Telephone call/Dear…」

  4. 「next to me」(ご近所物語)

    企画もの、「産声コーナー」
    まずは、「宇宙の騎士テッカマンブレード」の第1話最初の台詞を聴く。 彼にとって、やはり思い出深い作品なんだろう。 意外にマトモな台詞に安心するのもつかの間、 変身するときのかけ声「テック・セッター」、そして問題の必殺技「ボルテッカ」へ。 うはー(笑)。
    「効果音いっぱい入れてもらったのに、これじゃあね」。今だったら、と、 さすがの貫禄の必殺技も披露してくれる。これなら敵が倒せそうだ。

    さらに、お仕事の紹介を兼ねて、 モッズヘアのCMナレーションを2つ披露(夏のアップスタイル、 秋冬のミックスニュアンスの秘密)。ボイスオーバーをしているオリヴィエさんは、 しょっちゅう日本に来ていて、森川さんに会いたがっているらしい。
    その他、フジテレビ「マトリックス・レボリューションズ」の告知や、 明智警視の生台詞とともに紹介した、「金田一少年の事件簿」DVD-BOXの告知など。 森川さん曰く、「明智警視の魅力が『粉砕』」だそうだ(笑)。 もちろん、その場で自分でもツッコミを入れていたけど。 「ふんだんに」と「満載」が混ざったみたい。 言い直したときには、「ふんだんに」になっていた。

    そして、「笑ってください」と前置きして、メドレーへ。

  5. メドレー
    「運命の風 -WIND OF DESTINY-」(宇宙の騎士テッカマンブレード)
    「YOUNG SOUL REBEL」(ぼくの地球を守って)
    「太陽と海とサンバときみとぼく」(今夜は絶対カーニバル!!)
    「逆転イッパツマン」(アニカバー)

    「運命の風」って、笑う歌だったっけかな、と思ったのだが、それからが…(笑)。
    特に「太陽と海とサンバときみとぼく」(森川さんは何だかめちゃくちゃの、 もっといろんなものをつなげたタイトルを言ってたけど)は、 矢尾一樹振り付けのステップ付き。ステップだけでなく、 「きみとぼく」の手の振りも付いていた。 きっとあの曲がかかると、自然に足が動いてしまうのではないかと思う。 会場が大喜びなのを見て、森川さん自身もすごく楽しそう。 折しも、ちょっとテカテカの真っ赤なスーツ(笑)。 3人で竹下通りに買いに行ったという、ゲドーズのテカテカ衣装を、 ちょっと思い出してしまった。

    真っ赤な大きな花束を持って、ゲストの大仁田厚が、 スーツ姿で登場。大仁田さんが出てきたとたんに、サングラスをはずす森川さん。 簡単にお祝いを述べ、みんなで「森川頑張れファイヤー」。

  6. 「そっとずっと」

    今回のディナーショーのために書き下ろしたという新曲。作詞:森川智之。 ショーのサブタイトル「冬の陽の暖かさに包まれて」をそのまま表現したような、 やさしくあたたかいしっとりとした曲。 歌い終わったときに、目頭を押さえていたけど、感極まったのかな。
    アクセル話で気を取り直しつつ、次の曲へ。曲の始めにサングラスをかける。

  7. 「dog-end」(私立荒磯高等学校生徒会執行部)

    もうひとりのゲスト、三木眞一郎も、花束を持って登場。 赤い薔薇と、白い…何だっただろう、あまりよく見なかった。 でもとてもゴージャスな花束だった。
    三木さんも黒のスーツ。とはいっても、そこはそれ、三木さんのこと。 パッと見には普通の黒いスーツだが、よく見ると、胸から背中にかけて、 何やら縫い取りというか、飾りというか、が付いている。登り龍…じゃないか(笑)。
    好みの合う人にとっては(!!)ファッションセンスに信頼のおける三木さん、 森川さんの赤いスーツ姿を一瞬じっと見てから、目をそらして小さく吹き出してみせる。 もちろん、わざと、というのがわかるしぐさで。 それに、「なんだよそれ」とちょっとはしゃぎつつ抗議をしながらも、 森川さんはとてもうれしそう。
    お祝いだから、ということで、サングラスもなし。 サングラスをしないでステージに上がるのは、今年は最初で最後、と言っていたけど、 お祝いされる森川さんのほうはサングラスをかけたままだったような。 薄い色だけど。

    ふたりとも新人だった頃の昔話をひとしきり。 スタジオで図ったようにふたりぶんだけ椅子が足りなくて、入り口の階段に座って、 ちゃんとマイク前に入れるかな、みたいなことを話してた、でもそのほうが、 椅子のように立つときに音がしなくて楽だったんだよね、という話を、 ステージに上がる段にふたりでちょこんと座って。

  8. 「private truth」(春を抱いていた)

  9. メドレー
    「TAKIN'」
    「Naughty Boy」
    「CUTTIN' OUT」
    「GARDEN OF EDEN」

    「GARDEN OF EDEN」を歌い終わると、そのまま袖に消え、ギターソロに。 その後、ベース中心のインストゥルメンタルが続き、 その間に衣装替えした森川さん登場。
    最後の衣装は、黒のスーツ。白の織り地で薄いストライプの入ったシャツ、 黒に光沢のある線で細かい柄の入ったネクタイ、黒い靴。サングラスはなし。
    そのままベースラインの前奏にのって、 これぞディナーショーのバラッドタイム突入。

  10. 「MARIA」

    ステージから降りて、会場で歌う。わりと前方のほうでワンコーラス、 ちょうどセンターで次のコーラス。たぶん、歌い慣れた曲だから、と思ったんだろうが、 歌い始めから歌詞を間違え、なんだか日本語でない歌詞に(笑)。 でもしっとりとムードたっぷりに歌い上げてくれた。近くで聴けるのもうれしい。

    次の曲も、そのまま会場で。

  11. 「DREAM OF CRADLE」

    会場に「モリモリにやってもらいたいこと」を訊く。 「バスツアー」という回答に、「みんなでお風呂に入るの?」とボケてみたり。 「青山円形劇場でひとり芝居もしくは朗読」というのには、 「練習に5年ください」。

    ステージに戻り、スツールに座って(この日座って歌ったのはこの1曲だけ)。

  12. 「In the SKY」

  13. 「Love Me Tender」(今日から(マ)王!)

    バンドメンバーの紹介。森川さんらしく、愛称だけで紹介する。
    ピアノ&キーボードは「まっちゃん」、ギターは「ツボちゃん」、ベースは「ジミー」、 バンマス&ドラムスは「みっちゃん」。ドラムスはお馴染みの広瀬(充寿)さんだし、 ベースは(JIMMY)前田さんだけど、まっちゃんとツボちゃんのフルネームは不明。 もしDVDが出たら、わかるかな。

  14. 「I LOVE YOU」

    最後の曲は、「ディナーショーをやると決めたときから、最後はこの曲をみんなと 一緒に歌いたいと思っていました」というコメント付きで。 もっと静かな歌い上げるバラッドで締めると思っていたので(それこそ、 ラストに歌うための新曲かな、とか)、ちょっと意外といえば意外。
    でも、感動はそのままで、その上に楽しさと明るさを積み上げて終われるこの選曲は、 森川さんの気持ちも考えると、ベストだったのかもしれない。会場との、 「ばっちゃん」「じっちゃん」の掛け合いが、とてもうれしそうだった。

  15. 「LONG」

    最後に、バンドメンバーと一緒にお辞儀。 みんながハケた後も、ひとりであちこちに深々と頭を下げて挨拶。この2時間半で、 森川さんの、綺麗にブリーチされた頭のてっぺんを、ずいぶん長く見た気がする。
    そんな森川さんと、この記念すべき時間を共有できたことにも感謝。

    すべてが終了したのが、21:00。予定より1時間も長くショーをやってくれたことになる。 ショーの時間は2時間半、全15曲。 といっても、4曲ずつのメドレーが2回あるので、タイトルとしては21曲になる。 「ディナーショー」ではあったけれど、やっぱりこれは、ライヴのひとつの形だと思う。 ゴージャスな雰囲気をまとった、素敵なライヴだった。
    慣れないドレスなどで長時間過ごした疲れも、素晴らしい時間の後では心地よい。 最高の1日をどうもありがとう。

オマケ: どこで話したのかわからなくなった、MCあれこれ。思い出すままに。

「お正月、家に帰ったときに、昔住んでいた団地に行ってみたんですよ。 僕は子供だったんで、どのあたりか覚えてなくて、 だから車で連れて行ってもらいました。そしたら、全然変わってないんです。 雑木林を抜けたら、ぱっと開けて、 あの頃と全然変わらない風景があったんですよ。」

「智之」は「ともゆき」と読むのが普通だけど、なぜか「としゆき」と読む。 それが何故なのか、一度も訊いたことがない、と言っていた森川さん、 とうとうこのお正月に、おかあさんに訊いてみたらしい。やっと訊いたんだ。 運転免許取ります、と一緒で、ずっと訊かないままかと思ってた。
「『だって、ともゆきだと普通でしょ。だから』って言ってました、うちの母親が。 『ね、おとうさん』だって。 確かに『とし』とも読む、って、辞書には書いてあるけどね。」
あまりにも「としゆき」と読んでもらえないので、 名前だけカタカナ書きにすることも考えたらしい。 でも、自分は自分のままで、と思って、そのままにしたんだとか。 私は、今のままでいいです。ちょっと読みづらい名前で、こうなんですよ、 って注釈をつけるのも、ファンとしては少しうれしいときもあったりするから(笑)。

「今日は、カメラが5台入ってるんですよ。DVD? それは僕の出来次第だね。」
会場から「なんだ〜」という声があがるのを聞いて、
「なんだ、って。それじゃもう、駄目みたいじゃないか。ひどいなあ。」
「夜の部は、シルバーな人が多いから、反応も微妙にツッコミどころもあって、 それがまた面白いんですけど。」

「アクセルは、衣装を用意し始めると、ソワソワし始めるんです。イベントだ、って、 わかるんですね。おい、今日は、ネオロマか? パスコレか?、って。」
「今朝はここに8時だったから、いつもより早くて、 アクセルくんはいつもより長くお留守番しないといけなかったんですけど。」
「以前、バウリンガル付けて、お留守番モードにしておいたら、最初は淋しいな、 とかだったんだけど、急に何もなくなって。あ、寝たんだな、と思ったんですよ。 そしたら30分後に急に、『君、誰?』『一緒に遊ぼうよ』。アクセル、何がいたんだ、 いったい!! それ以来怖くて、バウリンガル使ってません。」

蛇足の余談(MCとは関係なし)。
そういえば、「赤坂プリンスホテル」は、4月から名称が変わるそうだ。 「赤プリ」という愛称は引き継がれるのかもしれないが、 微妙にそうは呼びにくそうな名前ではある(何年か後には違和感感じるのかも?)。 「ディナーショーといえば赤プリ」と、森川さんも言っていたような気がするけど、 「赤坂プリンスホテル」でのディナーショーは最後の機会だった、ということか。
2007年に赤坂プリンスホテルで、って、そのうち、昭和64年生まれ、 みたいな位置付けになるのかな。いや、違うのはわかってるけど(笑)。


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